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2015年11月06日

ひかり農園通信 第784号 2015.11.4発行

ひかり農園通信 第784号 2015.11.4発行
野菜ボックス今週のメニュー欄に、固定種/F1とありますが、固定種というのは、伝統野菜、地場野菜と呼ばれるもので、その地域の気候風土の中で何世代にもわたって選別、淘汰されて、その地域の風土に合った種として固定化したものです。丹波の黒豆や小豆などがその代表的な例で、同じ大納言小豆でも、丹波産のそれと北海道産では、形や大きさ、味や品質もまるで違います。

一方、F1種というのは、生物学用語で、first filial generationの略で、交雑によって生まれた第一代目の子を意味し、日本語では一代雑種と言われます。このF1種は、常にそろった品質の野菜ができ、生育も早く収量も多く、農家にとっては栽培計画が立てやすく、歩留まりもよいというメリットがあります。とにかく、味は良いが大きさや形も不揃いな固定種の野菜と比べて、F1種は大量生産に向いていることから、種苗業界は競ってF1種を開発するようになりました。

昔の農家は、野菜を収穫した後に、来年用の種を自家採取していましたが、何かと便利なF1種が普及するにつれ、わざわざ種を採取しなくなり、種苗会社の種を購入するようになったのです。種苗会社は、特定の病気や農薬に強い野菜の種を開発していけば儲けらられます。まさに「種を征するものは世界を征す」というわけで、世界の大手種苗会社や農薬メーカーは、資本提携・業務提携あるいは企業買収などにより、遺伝子組み換え種の開発競争などに血眼になっているのです。

ひかり農園では、できるだけ自家採取(オクラ、キューリ、南瓜、落花生、空豆、インゲン、モロヘイヤ、さつまいも、里芋、ジャガイモ等)をし、できないものは固定種、さらに入手が難しいものはやむなくF1種を使用していますが、今後は自家採取をさらに進め、農園の気候風土にあった種を育成していきたいと思います。(建也)

■野菜ボックス今週のメニュー
里芋、沖縄小冬瓜、大根、長ねぎ、小松菜、水菜、ターサイ、間引き大根、チンゲンサイ、紫小かぶ、リーフレタス、ゴボウ、煎り落花生



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